裸の王様

アンデルセン童話教訓の解釈の一つから子供のような真っ直ぐな意見を綴っていきたい もちろん、名誉毀損だなどと言われるのもイヤなので匿名内容にするけれど中身は本物。

(No.011) エセファミリー

数十年前、「(エセ)ファミリー」を口にして憚(はばか)らない社長同席の面接を受けた。

 

当初は、普通に進んでいたのだが途中社長が口を挟み、「君の子供さんはどこの大学へ行っているのかね?」ときた。

 

この質問は反則だよね。

 

「本人に関係ない事項の中の家族に関すること」は面接質問のタブーである。

 

いや、別に言っても良いレベルのところへ行っていたので、答えても良かったのだが何となくカチンときた。

 

「それは私の就業と関係ない事柄ですから答えを控えます。」

 

「何を言っている。入社したら会社と社員は家族じゃないか。家族の子供さんがどこへ通っているのか知っておくべきだろう?」と怒りだし、席を立ってしまった。

単に何かに利用できたら・・・というだけの話しだ。

別室で待たされている時点で、もう絶対に入社はしないと決めて待っていた。


大都会で某超大国総領事館の近くにそびえ立つ高層ビルの中央階に入っているソフト開発会社の応接室みたいなところ。

夕方で外は真っ暗。明るい室内から外を見る場所に座っていると、後ろの動きは「窓が鏡状態」で見えている。入口でおバカな社員が大きな「X」をしたまま入ってきた。

 

「見えていますよ。無礼ですね。応募書類の返却にお手間を取らせるのもイヤだから持ち帰りますのでお返しください。」

慌てて出て行き手に持ってきた。社長の苦々しい顔の前で応募書類を持ち出すのは、気まずかっただろうね。


ファミリーを名乗る会社は、「縦社会体制になりパワハラを生みやすい」という。

頑固親父に牛耳られている家庭を思えば理解できるだろう。

社員が「み~んな」社長の顔色を窺(うかが)っているだけだもの、委縮してしまって会社の成長は遅いよねぇ。

 

今現在、この会社がどうなっているかは知らない。知りたくもない、興味はないし社名も当然忘れた。

「エセファミリーごっこをしていた社長とその取り巻きだった。